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石丸伸二「単に保護者が喜ぶだけならやらなかった」安芸高田市“給食無償化”の真の狙い
石丸伸二「単に保護者が喜ぶだけならやらなかった」安芸高田市“給食無償化”の真の狙い
腐敗した都議会、そして地方議会から日本を甦らせる。そう掲げて、地域政党「再生の道」を結党した石丸伸二氏。「議員の任期は8年」「党としての政策は掲げない」という前代未聞の方針の背後にある戦略とは? 2025年6月13日公示の東京都議選を目前に控えた石丸氏と、社会学者・西田亮介氏との対話から、その考えを明らかにする。全10回。新書『日本再生の道』より一部を抜粋して紹介する。【その他の記事はこちら】
安芸高田市の前市長・石丸伸二さんの取り組みを読みながら、「教育改革」という言葉の本質をあらためて考えさせられました。
教育を語るとき、私たちはつい子どもたちのことばかりを見てしまいますが、同じくらい目を向ける必要があるのは、“教える側”の環境ではないでしょうか。この記事では、給食費の無償化が話題になっていますが、その背景にあるのは、教員の負担軽減という視点でした。
教員が給食費を徴収し、管理し、ときに保護者対応まで担う――。それが日常業務に組み込まれている状況を想像してみると、彼らが本来の仕事――「教えること」に集中できる時間や気力が、どれだけ削がれているかが見えてきます。そしてその疲弊は、何よりも敏感な子どもたちが、きっと感じ取ってしまいますよね。
石丸さんは、そうした見えづらい構造にメスを入れ、「教育の質は、まず教育者の環境から」という、当たり前のようで見過ごされがちな事実を政策で実践してきました。供給側の健全さを整えずして、良質な成果など望めないという視点です。
教育の未来を語るとき、タブレット端末の導入やデジタル教材の活用など、目新しい取り組みに注目が集まりがちですが、誰が、どんな環境で教えているのか。その「土台」に立ち返ることも、真の改革ではないかと感じました。
子どもたちの成長のために、先生方に「教えることに特化してもらう」環境をつくる。
そんな視点から、教育現場を見直すタイミングなのかもしれません。